2021/09/30 14:12
高級感と気軽さの共存。
ファクトリーブランド「toiro」の新作は「スエット風のニット」です。思い付きを実現してしまう技術力。職人技と遊び心が共存した、ある意味でtoiroらしい新作。スエットと同様にカジュアルに着回せて、ニットならではの暖かみと高級感をまとった一着。ズバリ、今シーズンの「裏本命」。
この商品紹介をしていきます。(今日も長めの記事になりそうな予感)おつきあいください。
ビンテージ感のある意匠。
ご覧の通り、ウール100%のニット生地で作ったスエット風のプルオーバー。ディティールにもこだわっています。例えば、高めの価格帯のスエットに見られるデザイン「汗止め(三角ガゼット)」をニットで完全再現。
「ガゼット」とは、補強するためのパーツの名称。スエットなどで見られる「三角ガゼット」や「V字ガゼット」と呼ばれる意匠です。
三角ガゼットとは何か。
本来、生地の「縮み防止」、そして「汗止め」のために取り付けられたもの、と言われてます。しかし、1960年頃から徐々に見られなくなり、現在では「ヴィンテージ・スエット」と、それをモチーフにした「本格派スエット」だけに見られる独特のディティール
この意匠が減っていった理由は、スエット自体の「耐久性の向上」に伴い、補強の必要が薄れていった結果として、縫製の手間でしかなくなったために「コスト削減」に伴って減少した。言われています。(諸説あり
込めた想い。
ここまで読んで頂いた聡明な皆さまは、お気付きの通り、ニットにおいて、三角ガゼットは必然性がないもの。(きっぱりと断言)
「60年代のコットン・スエット」と「現代のウール」とでは、そもそもの組成が異なり、縮み防止のディティールに意味なんてありません。そんな中、縫製の手間をかけてまで再現する理由は、単純に「喜んでもらえそう」と思ったから。
100%ウールの薄手のニットで「本格派スエットを再現しましたよ」と言うファクトリーブランドの遊び心をご確認くださ
カラーは3色展開。
霜降りグレーだけは、スエットらしさを追求してシンプルな単色ですが、他の2カラー(ブラウン、チャコール)は、国内最高峰のニット職人たちの技術を無駄遣いして、色合いの異なる3色をパートごとに切り替えたクレイジーパターンで仕上げました。
スエットの感覚でカジュアルに着回せますが、ご覧の通り、ニットならではの主張しない高級感があります。
緩やかなシルエットが生み出す「撓み(たわみ)」。ウール100%の「光沢感」。ニット独特の「風合い」。見た目のみならず、タッチにも申し分ない贅沢感があります。
体型を選ばないシルエット。
ラグランスリーブなので、肩幅や腕の長さに自由度のあるサイジング。袖口、裾のリブにしっかりテンション掛かっているので、ワンサイズ上げて、ゆったり着たい方にもお薦め。(モデル身長163cm/size-M着用)
ゆるやかにラウンドしたラグランスリーブの絶妙なライン。ゆったりとしたシルエットに、リブまわりも過不足ないテンションだから、それぞれの身長や体型にフィットするシルエットを実現しています。
つまり、傑作の誕生。
デザインは、本格スエットそのもの。だから、カジュアルに着回せて、ニット独自の暖かみと高級感 を両立させた一着。随所に見られる、熟練ニット職人の技術力。